- 「クラミジアの検査っていつからできるの?」
- 「クラミジアの正確な検査をしたいんだけど、感染リスクがあった日からどれくらい待つ必要があるの?」
このような疑問を持たれる方は多いと思いますが実際のところはどうなのでしょうか。
この疑問を解決するために、最前線の医療現場(病院や検査キット会社など計4 5箇所)に実際に問い合わせてみました。
結果、明確な回答が得られましたのでその調査報告を共有したいと思います。
調査結果を簡単にまとめると以下のようになります。
最長:1ヶ月程度後から正確な検査が可能(全45箇所のおおよそ1/3が該当)
※上記日数はともに「感染リスクのあった日から数えた日数」です。
※全45箇所の待ち日数平均はおおよそ14日程度でした。
最短と最長でなぜこんなにも差があるのかと言うと、「各医療機関や病院ごとで正解が微妙に異なるため」です。すなわち絶対的な正解はないということですね。
とはいえ、やはり知りたいのは具体的な日数ですよね。
このページでは、調査結果の詳細はもちろん、皆さんがクラミジア検査を受ける際に役立つ情報になるよう、各医療機関ごとの最適な検査タイミングを可能な限り具体的な日数でご紹介していきます。
- 泌尿器科:10ヶ所
- 産婦人科:10ヶ所
- 性病科:10ヶ所
- 郵送検査キット:最大手の5社
- 保健所:10ヶ所
それでは早速見ていきましょう。
調査結果まとめ「クラミジアの検査はいつから受けれるのか?」
早速調査結果を見ていきますが、各医療機関で明確な差があったため、区分を以下の4つに分けて説明をしていきます。
- 郵送検査キットの場合
- 性病科の場合
- 保健所の場合
- 泌尿器科・産婦人科の場合
平均の待ち日数がもっとも少なかった(1)の郵送検査キットから順に見ていきます。
郵送検査キットの場合(最大手5社に尋ねました)
(質問)クラミジア検査は感染リスクがあった日から何日後に受けることができますか?
郵送検査キット大手5社の回答:正確な検査ができる平均日数は7.4日後
- 【GME医学検査研究所】:1~2日後から正確な検査が可能
- 【STD研究所】:2~3日後から正確な検査が可能
- 【ふじメディカル】:1週間後から正確な検査が可能
- 【予防会】:2週間後から正確な検査が可能
- 【さくら研究所】:4~20日後から正確な検査が可能
※クラミジアの症状が出ていなくても問題なく検査可能です。
回答の詳細:
郵送検査キット各社はご覧のように非常に明確な回答が得られました。
※さくら研究所のみ、少し幅のある回答となっています。
また、郵送検査キットは待ち日数が圧倒的に早いのが特徴です。
他医療機関よりも早く受けられる理由としては、非常に精度の高い設備やデータ、技術力を保有しているためと考えられます。
今回の件で問い合わせると、いくつかの会社は検査技師さんと直接会話をする事が出来ましたが、いろいろ質問していく中で、自社の検査精度に対する真摯な姿勢や自信溢れる感じがとても伝わってきたのが印象的でした。
1日でも早く検査を受けたい、とお考えの方は、郵送検査キットを検討してみてください。
性病科の場合(8箇所のクリニックに尋ねました)
(質問)クラミジア検査は感染リスクがあった日から何日後に受けることができますか?
性病科8箇所の回答:正確な検査ができる平均日数は7.6日後
調査対象クリニック一覧(順不同):プライベートケアクリニック東京(東京都 新宿)、あおぞらクリニック 新橋院(東京都 新橋)、山の手クリニック(東京都 新宿)、たいようクリニック(東京都 八重洲)、中央医院(東京都 千駄ヶ谷)、ひろクリニック(東京都 渋谷)、予防会 横浜クリニック(神奈川県 横浜)、野村クリニック なんば院(大阪 なんば)
- 【プライベートケアクリニック東京】:おおよそ1日後から正確な検査が可能
- 【あおぞらクリニック 新橋院】:1日後から正確な検査が可能
- 【中央医院】:5日~1週間程度で正確な検査が可能
- 【たいようクリニック】:1週間程度で正確な検査が可能
- 【予防会 横浜クリニック】:1週間程度で正確な検査が可能
- 【ひろクリニック】:1週間程度で正確な検査が可能
- 【山の手クリニック】:正確な検査は2週間程度たってからがおすすめ
- 【野村クリニック なんば院】:2〜3週間後から正確な検査が可能
※クラミジアの症状が出ていなくても問題なく検査可能です。
回答の詳細:
性病科も検査キットと同様、非常に明確な回答を得ることができました。最短は1日後、最長で3週間です。
性病科は自由診療の病院ですから検査・治療費用はとても高額となりますが、その分、最新の技術が惜しみなく使われているようですね。
性病科を検討される場合は、実際に病院に訪れる前に検査タイミングに関して電話で確認するようにしてください。
保健所の場合(10箇所の保健所に尋ねました)
(質問)クラミジア検査は感染リスクがあった日から何日後に受けることができますか?
全国各地の保健所の回答:正確な検査ができる平均日数は24.5日後
- 【東京都内の保健所A】:1ヶ月程度から正確な検査が可能
- 【東京都内の保健所B】:2ヶ月程度から正確な検査が可能
- 【神奈川県内の保健所】:1ヶ月程度から正確な検査が可能
- 【千葉県の保健所】:1ヶ月程度から正確な検査が可能
- 【名古屋市内の保健所A】:3週間後から正確な検査が可能
- 【名古屋市内の保健所B】:2~3週間後から正確な検査が可能
- 【大阪市内の保健所A】:1~2週間後から正確な検査が可能
- 【大阪市内の保健所B】:特に案内できる期間は設けていない。気になれば来て下さい
- 【福岡市内の保健所A】:1ヶ月程度から正確な検査が可能
- 【福岡市内の保健所B】:1ヶ月程度から正確な検査が可能
※クラミジアの症状が出ていなくても問題なく検査可能です。
回答の詳細:
日本全国の保健所に確認をとりましたが、その際に感じたことは「最適なタイミングはあまり厳密には決まってなさそう」ということです。
その理由は、各保健所で行われているクラミジア検査はあくまでもサブ的な存在で、メインであるHIV検査のついでに受ける存在であるためです。
HIV検査のウインドウ期(感染していても検査では感知できない期間のこと)はおおよそ2~3ヶ月程度とされているため、クラミジア検査も必然的にそのタイミングで受けてもらう、という考えです。(確認をとった保健所全10箇所ともに、クラミジア単体での検査は行われていませんでした)
その上で、「クラミジア単体ではいつから受けれるのか?」という質問に対して返ってきた答えが上記となります。
1つの参考にして下さい。
保健所で行われるクラミジア検査で1つ注意点があります。それはすべてが尿検査のみで行われるという点です。
男性は問題ありませんが、女性の場合、尿検査だけでは正確なクラミジア検査ができません。(女性の場合は通常、膣分泌物を採取し正確な検査を行います)
そのため女性の方は「保健所のクラミジア検査はあまり精度が高くない」という点は念頭に置くようにしてください。
泌尿器科・産婦人科の場合
(質問)クラミジア検査は感染リスクがあった日から何日後に受けることができますか?
泌尿器科・産婦人科 計20箇所の回答:明確な日数はなし。症状があればすぐにでも検査可能
泌尿器科や産婦人科は通常、保険証を提示して診察してもらう保険診療の医療機関です。そのため、検査キットや性病科、保健所などとは少し扱いが異なります。
その違いは、「症状がなければそもそも受診・検査ができない」という点です。
(保険診療の病院は基本的に「病気を治す場所」であるため、そもそもの症状がなければ検査や治療は行われません。国の医療費が絡んできますからね)
その上で、最も多かった回答2点を以下に記載しています。
- 「クラミジアの症状が出ていればすぐにでも検査は可能です」(たとえ感染リスクの翌日でも可能です)
※検査は医師が必要と判断した場合に行われます。 - 「クラミジアの症状が出ていない場合はそもそも診察や検査を受け付けていません」(保険診療の病院は基本的に「症状を治療する場所」である為)
回答の詳細:
まず、先にもお伝えしましたが、泌尿器科・産婦人科全般で押さえておくべき点は、「症状が出ていない場合は基本的に検査・治療は行なってくれない」という事です。
その為「○○日後から正確な検査ができますよ」という明確な答えを返してくれるクリニックはほとんどありませんでした。
逆に、「症状や違和感が少しでもある場合は適切な検査・治療を行いますのですぐに受診して下さい」という回答は全てのクリニックから得ることができました。
最も頼れる存在である泌尿器科・産婦人科は、「症状があればすぐにでも訪れるべき場所」と覚えておいてください。
このような状況の場合は一度事前に電話で確認してみてください。
まとめ
このページでお伝えしたポイントは以下の3点です。
- 各医療機関・施設によって、最適な検査タイミングはかなり異なる
- 1日でも早く正確な検査を受けたい場合は郵送検査キット、性病科が有利である
- 泌尿器科、産婦人科は症状さえあればいつでも検査をしてくれる(逆に症状がなければしてくれない)※検査は医師が必要と判断した場合に行われます。
最終的に検査を受ける候補場所が決まれば、事前に最適な検査タイミングを確認するのがより確実だと思います。
以上で「クラミジア検査はいつから受けることができるのか?」についての調査結果報告を終わりにしたいと思います。
皆さんの疑問は解決されましたでしょうか。
話は少し変わりますが、このページでは「クラミジア検査はいつから受けれるのか?」という点に的を絞って説明してきましたが、性病検査をそもそもどこで受けるべきか、についてはまた別問題です。
この点について詳しく解説しているページも用意していますので是非あわせてご覧ください。